ある日息子が「最近、体が重い…サッカーで体がうまく動かない。」と深刻そうに訴えてきました。最初は、何言ってんの!ちゃんとしないからでしょ!なんて軽く聞いていたんですが、ボーッとしたり、集中力がなくなったりしているそう。
これはちょっとおかしいのではないか?と思い始めて、病院に行ったらまさかの貧血でした。
今回は、子供がサッカーで動かないと訴えるので、病院に行った話をご紹介します。
どうやら珍しくなくことのようなので、当然サッカーで動けなくなった…と悩んでいる方の参考にし嬉しいです。
サッカーをやる子供に貧血が多い理由
サッカーをやっている子供って、色が黒くてたくましい感じや健康的なイメージがありますよね。でも、実はじわじわと増えているのがスポーツ性貧血に悩む子供たちです。
貧血が多いのが、サッカーや陸上、バスケットボール、バレーボールなど飛んだり跳ねたり走ったりする競技。かかとに衝撃がかかる時に血液中の赤血球が壊れてしまうことが原因です。赤血球にはヘモグロビンがあり、ヘモグロビンの持つ鉄と酸素が結びつくことで体中に酸素を運ぶ大切な役割を担っています。
運動は健康にいいものですが、真剣にアスリートを目指す子供たちは無意識に貧血の危機に晒されている可能性があります。
もちろん、すべての子供ではありませんが、ただでさえ小学生・中学生の成長期は鉄分が不足しやすい時期。その上赤血球が破壊されてしまったら、貧血になりやすいのは当然です。
鉄分たっぷりの食事をして貧血予防
鉄分の多い食材としては、レバーやひじき、ほうれん草などのおなじみ食材の他にも、キハダマグロ、カツオ、大豆や卵にも鉄分が多く含まれています。
例えば、レバーが苦手な方もいると思いますが、「貧血予防のために毎日レバーを食べなくちゃ…」と深刻になる必要もなく、食べられる食材で上手に鉄分を補って行くのが一番だと思います。もちろんたまにはレバーに挑戦してみるのもいいことですが、毎日となると気持ちが折れて続かなくなってしまいがち。食事で体調をコントロールしていく時に大切なのは、続けることです。
自宅で簡単にできる鉄分たっぷりメニューをご紹介します。
鶏レバーのオイル煮
レバー特有の臭みが少なく、レバーが苦手な方でも食べやすいレシピです。豚や牛のレバーが苦手な方は鶏レバーが食べやすいと思います。私自身もレバーが苦手なのですが、このレシピの鶏レバーなら食べられます。
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- 鶏レバー
- ニラ 1束
- 生姜
- にんにく 1片
- オリーブオイル
- きび砂糖(どの砂糖でも大丈夫です) 大さじ1
- しょうゆ 大さじ2
- 塩 小さじ1
レバーの下処理
鶏レバーはにおいが気になりにくいので、下処理も簡単です。血の塊や脂の部分を丁寧に包丁で切り落とし、流水できれいに洗います。これだけでも匂いは気にならなくなります。その後、ボールに塩大さじ2程度(分量外)と多めの水を入れ、その中にレバーを入れて15分くらい置くと更に匂いが気になりにくくなります。
下処理をしたレバーの水気をキッチンペーパーで丁寧に拭き、食べやすい大きさに切ります。
鍋にオリーブオイル、にんにく、しょうがを入れて香りが出てきたら鶏レバーを入れて弱火で15分煮る。鶏レバーに火が通ったらニラを加えて火を止め、しょうゆ、砂糖を加える。火を止めてすぐにしょうゆを入れると油が飛ぶので、少し冷めてから入れるのがポイントです。
*冷蔵庫で3日くらいは日持ちします。1度にたくさん食べるというより、少しずつ継続して食べてみてください。
牡蠣とほうれん草の大豆粉シチュー
牡蠣とほうれん草の鉄分コンビニ、小麦粉の代わりに大豆粉、牛乳に豆乳を合わせて鉄分アップしたシチューです。
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- 牡蠣 1パック
- ほうれん草 1束
- バター
- 大豆粉
- 豆乳
- 牛乳
- コンソメ キューブ1個
- 塩
- こしょう
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牡蠣の下処理
ザルで水を切った牡蠣を、塩(小さじ1)と片栗粉(小さじ1)と一緒にボールに入れて軽く混ぜてなじませる。ボールに水を足し、牡蠣にまぶした片栗粉を洗い落とす。3回ほど水を変えて洗い、キッチンペーパーで水気を拭く。
再び牡蠣に軽く片栗粉をふり、熱に10秒ほどくくらせて氷水に取った後ザルにあげる。牡蠣の下処理は完了です。
鍋や深めのフライパンにバターを溶かし、大豆粉を入れて火を通す。牛乳を入れて混ぜ、まとまってきたら豆乳1/2量を入れて更に混ぜる。またまとまったら残りの豆乳、コンソメを入れてソースを仕上げる。
サッと茹でてアク抜きしたほうれん草をソースに追加、最後に牡蠣を追加して火を通します。塩・こしょうで味をととのえればできあがりです。牡蠣の下処理で片栗粉コーティングされているので、火が通っても牡蠣の身が縮みにくくなっています。
*ほうれん草のアクには鉄分の吸収を阻害してしまう『シュウ酸』という成分が入っていますので、ほうれん草は必ずアク抜きして使います。長い時間茹ですぎると鉄分やビタミンも激減してしまうので、あくまでもサッと下茹でします。
おかしいと思ったら無理せず病院を受診
身体の重さって「疲れが溜まっているのかな?」程度に考えてしまうことが多く、なかなか病院に行くという発想になりにくいものです。しかし、身体の重さやダルさが続いて、サッカーのプレーにも影響がでてきているのであれば、疲労以外の原因も疑っていいのかもしれません。最近身体が重い、思うように身体が動かない等の症状があったら病院に行ってみるのが安心です。
受診する科は、まずは小学生・中学生ならば小児科、高校生以上ならば内科を受診すれば大丈夫です。
うちの子の場合、小児科を受診してサッカーをやっていること、身体が重いことを話すと、血液検査をしてくれました。
近所の小児科では検査結果が出るまでに数日かかってしまうことから、地域の総合病院を受診しての検査となりましたが、総合病院なら血液検査の結果も当日に出ますので良かったです。
結果は貧血。
調べてみるとプロサッカー選手になっている方でも子供時代に貧血に悩んでいた方は多いみたいですね。
今はスポーツ性貧血が多くの方に知られるようになってきていますが、一昔前はまだ稀な症状だったため『疲労や調子が悪い』と片付けられてしまった部分もあるようです。貧血だとわかればお薬と食事でコンディションは戻り、体の重さを気にせずにプレーできるようになります。
うちの子も、しばらくは定期的に通院することになりましたが、体調は良くなっているので病院を受診して本当によかったと思っています。
子供が訴えてはじめてから病院に連れて行くまでに2週間、くわしく聞けば3ヶ月近く悩んでいたらしいんです。
(早く言えばいいのに…。言えない雰囲気を作り出していたのは私ですね。反省です。)
まとめ
子供が体が動かないと訴える場合、疲労だけではなく貧血が隠れている可能性もあります。早く病院を受診すれば、早く原因がわかる可能性が高まります。なかなか体が動かない、体がだんだん重くなるという症状が続くようならば一度病院を受診してみてもいいですね。
スポーツキッズは身体が資本です。子供の体調の変化は見逃さないように注意してあげたいですね。今回のことで私も自分の注意力がかけていたことを反省しました。