サッカーをしている小学生の親御さんに多いのが【子供が走らない】という悩みです。
よくわかります。私も子供のサッカーの練習や試合を見ると、走らないわが子にイライラを募らせていました。
そうなんです。走らない子っているんですよね。
しかし、よくよく生活を見ていると、走れない理由がちゃんと隠れていることがあります。
今回は、走らないサッカー小学生の改善策をご紹介します。
☆ウチの子、走らない?走れない?
「走らないんじゃない!走りたくても走れないんだよ!」
これは、娘の言葉です。
なぜ走らないのか、やんわり聞いてみたときに言われました。
どうやら、本人は走りたいと思っていたようですが、身体がついてこない状況だったようです。
子供は意外と自分で走れていないことに気がついているのかもしれません。
なぜ、走れなくなってしまうのか、原因を聞いてみると、
「ちょっと走ったら疲れちゃうんだもん…」
との返答が…。
「おいおい、疲れちゃうってなにさ。」と思ったのですが、よく考えてみると『疲れちゃう』の言葉の裏には色々な要因が隠れているように思いました。
☆走らない子に隠れていること
エネルギー不足
単純にエネルギー不足によって疲れてしまうパターンです。
娘は少食です。どうやら一度に一人前の食事をとることが難しいようです。
食事量も慣れの部分もあるので、毎日頑張って食べると胃の許容量も増えていきますが、娘は腹5分目くらいで脳が満足してしまうようで、なかなか胃が大きくなりません。
対策1 こまごま食べ
1回に食べる量が少ないなら、食べる回数を多くすればいい!という単純な発想ですが、コレが効きます。
おにぎりをいつでも食べられる状況にしておき、お腹が空かなくてもお腹に空きがあると感じたらおにぎりを食べてもらいました。
できれば一緒にたんぱく質もとってもらいたいので、おにぎりの中身は焼き鮭やたらこ、おかかにすることが多いです。
私の外出が多くなる時は、おにぎりを冷凍しておいて、自分でレンジでチンして食べてもらっています。
練習や試合の1時間前まではおにぎり。
30分前にはバナナやエネルギーゼリーをとらせています。
対策2 試合前はグリコーゲン・ローディング
なんだか難しい名前がついていますが、試合の3日前から炭水化物中心の食事に切り替えて、身体の中にエネルギーを貯える食事方法です。
通常の食事はエネルギーの50%〜60%程度を糖質(炭水化物)で摂っていますが、グリコーゲンローディング中はカロリーの70%を糖質で摂ります。
最近は、糖質制限などが流行っていますが、これは真逆を行く方法です。エネルギー不足が原因で走れない子は一度試してみてもいいかもしれません。
我が家では、長男はエネルギーの枯渇は感じていないので試合前も特に炭水化物を増やしませんが、長女は3日前から炭水化物の割合を増やしますが、比較的ラクに体が動くように感じているようです。
対策3 MCTオイルゼリーを食べる
MCTオイルとは、ココナッツや牛乳に含まれている脂肪で、一般的な脂質よりも早くエネルギーに変わりやすい特徴があります。
手術後の患者さんのエネルギー補給や未熟児の栄養補給など医療にも活用されています。
人の体で一番最初にエネルギーになるのは『糖質』ですが、脂質もエネルギーにすることができます。
ただ、MCTオイルのエネルギーになるまでの時間が早いと言っても、糖質がエネルギーになるよりは時間がかかります。
およそ3時間後にエネルギーになると考えてください。
MCTオイルは飲み物やヨーグルトに混ぜたら、そのままスプーンで飲んだりしても良いのですが、持ち運びと飲みやすさからゼリータイプを使っています。
わが家では練習や試合に行く前におにぎりとMCTオイルを同時にとって出かけていきます。
おにぎりが1時間後の練習や試合で先にエネルギーになり、遅れてMCTオイルがエネルギーになってくれるため、3時間の練習中にエネルギーが枯渇することがなくなりました。
いつもは練習後半はバタバタで走れなかったのですが、MCTオイルをとっていくようになって練習後半でも走れるようになってきました。
本格的なMCTゼリーは、子供にとってはちょっとクセを感じることがあります。子供たち曰く、口の中に油が残る感覚が苦手とのことです。私は全く気にならなかったのですが…
結局うちの子たちは、こちらの食べやすいタイプのMCTゼリーを食べています。
酸素不足
走れない原因の1つとして、身体の酸素不足も考えられます。
そう、いわゆる貧血です。
サッカーやバスケットボール、バスケットボールなど足への負担の大きいスポーツをしている子は、スポーツ性貧血と呼ばれる貧血になりやすいと言われています。
疲れやすい症状が続くようなら、一度に小児科を受診してみてもいいかもしれません。
「サッカーをやっているので、スポーツ性貧血なども心配で」と伝えれば、貧血の検査もしてもらえるはずです。
目標がみえていない
はっきりとして目標があると、つらい時も走るための活力になります。
サッカーに対する目標でなくとも、「誰よりも早くボールに触るんだ!あいつには負けない!」という強い気持ちが持てれば、おのずと走れるようになることもあります。
【子供のうちから競わせることはいけない】という教育法もありますが、ライバル心がつらい時に頑張るエネルギーになることもあります。
お子さんの性格にもよりますが、私は一概に競わせることやライバル心を持つことが悪いとは思えません。
走るトレーニングもかかせません
走れるようになるためには、持久力も欠かせません。少しずつ走る距離を伸ばして、走る練習を取り入れましょう。
サッカーはずっと同じペースで走る競技ではありません。
ダッシュで走る時もあれば(スプリント)、ジョグで走る時間もあり、歩く時間もあります。
一定の速度で走れないって、実はとってもキツイことです。そして、次のダッシュに備えて短時間で回復する訓練が必要です。
ある程度の距離が走れるようになったら、ランニングの中にダッシュを入れたり、50mダッシュをして30秒休みまた50m走るを10本1セットで行ったりして持久力と回復力を高めていきます。
最初はキツイと思いますが、慣れてくると走れるようになるから不思議です。
走る場面、休む場面を考えてプレーする
小学生の試合時間は高学年で20分ハーフです。
40分間、ずっとダッシュを続けるのは不可能ですよね。
ゲームの中での何が何でも走るところと、味方に任せて休むところはしっかり使い分けることで、体力の消耗を抑えつつも効果的なプレーをすることは可能です。
プロ選手だって、ずーっと走ってるわけではないですよね。歩いてる場面もあります。その使い分けを考えるものサッカーIQのひとつなのかもしれません。
もし「うちの子サッカーに向いていないかも…」と悩んでしまうことがあったら、こちらの記事ものぞいてみてください。きっと、「いや、ウチの子これよりずっとマシだ!」と希望を持っていただけると思います。
子供のうちは結果だけを求めない
大人になると結果を求められるようになりますが、子供のうちは結果よりも過程に目を向けてあげた方が子供は伸びるそうです。
これはサッカーに限らず、運動でも勉強でも当てはまります。
スポーツの本や、教育の本を読み漁っていた時期があるのですが、どの本もこれに関しては同じことを言っていました。
外の世界からは結果を求められるかもしれません。でも、私たち親は結果ではなく過程の中でいいところを伸ばすことを意識した方が、子供はグンと伸びます。
注意することは大切なことです。でも、怒る必要はないのだそうです。怒るのは命に関わることだけ。あとは、理路整然と注意をするのみです。
実は長女の場合、感情的になるのをやめて淡々と注意することに徹したところ、今までが嘘のように走るようになりました。体力を超えた走りとでもいうのでしょうか。
親が感情的になることは、親も子供も無意識のうちに子供にブレーキをかけることになっていたのだと反省しました。
私は短気なのでつい感情的になってしまいがちなのですが、それ以来はなるべく常に冷静を装っていられるよう気をつけています。
まとめ
周りから見ていると『走らない』ように見えても、実は『走りたくても走れない』のかもしれません。
まずは、お子さんの気持ちを冷静に聞いてあげてください。
走りきる体力がないなら、
- エネルギー不足ではないか?
- 貧血ではないか?
- ランニングはどうか?
など、走れない原因をお子さんと一緒に探ってみると、お子さん自身も納得して解決策に向き合って行くことができます。
子供は原因がわかって、気持ちさえ向けばドンドン走れるようになります。きっと、2,3年後に「走れないなんて悩んでいた時期があったっけ〜」と懐かしくさえ思える時期がきます。
お子さんのことを想うがあまり、今は気になってしまうことも多いですが、こちらが肩の力を抜いた方が子供から話してくれることもあります。
お互い、うまく使い分けながら、子供のサッカーのサポートをしていきましょう(^^)
回復力を高めるために、サプリメントを使うのも良かったです☆