サッカーをする子供が遠慮してしまい、本来の力を発揮できない姿をよく目にします。そんな子供の姿を見ていると、応援しているお父さん・お母さんも心配になってしまいますよね。
思わず「お前はもっとできるだろ!ちゃんとして!」と叫びたくなってしまいませんか?
サッカーで遠慮しがちの子供たちに多いのが、他の友達との接触を怖がっているケース。もしかしたら、接触を怖がることを克服することで、遠慮がちなプレーも変わるかもしれません。
接触を恐れると遠慮したプレーになる
周りからみると遠慮がちに見えても、子供本人に遠慮している自覚はないこともあります。
子供の遠慮を克服するために、まずは遠慮タイプを見ていきましょう。サッカーでの子供の遠慮には2パターンあります。
①他チームとの試合になると遠慮してしまうタイプ
1つ目は、サッカーの試合形式の練習でも遠慮せずにプレーできるけど、他チームとの試合になると遠慮してしまうタイプです。
紅白戦などの練習では、いつも一緒に練習している仲間との試合形式練習となります。そのため、いくら試合形式とは言っても、他チームとの試合のような緊張感はありません。
大きくなるにつれて緊張感を自分で作り出していくこともできるようになりますが、それでも本番の試合と練習の違いは大きな違いです。
本番の試合では、相手チームも必死にボールに向かっていきます。しかも、自分たちのサッカースタイルとは違ったスタイルのサッカーをする子が向かってくるのです。慣れないうちはびっくりしますよね。
特にまだ試合に慣れていない低学年のうちは、これだけで遠慮ぎみになってしまう子もいます。
また、練習と試合では場の空気が全く違います。練習試合の空気と、大会の緊張感のある空気も全く違います。
このタイプの子は、いつもと違う空気感の中で体が動かず、相手選手とぶつかることへの恐怖を感じてしまう傾向があるようです。
低学年のうちは団子サッカーになりやすい傾向がありますので、特に体の接触が多くなります。
サッカーはボールを蹴るスポーツですが、体の接触がとても多いスポーツです。むしろ、体を盾にしてボールを守ることが重要ですので、どうしても接触は多くなります。
「相手にぶつかって転んでケガをした」など、嫌な想いをするとこの傾向が顕著にでることも…。
②練習でも大人数だと遠慮してしまうタイプ
1人でやる練習、もしくは1vs1や2vs2など少人数での練習は遠慮はないが、大人数の中では遠慮してしまうタイプです。
少人数の時には自分の仕事であったことが、大人数になると誰かがやってくれるという意識が出てきます。
仲間に任せるということも大切ですが、消極的になってしまうのは良くありません。
体をぶつけることへの恐怖がなくなると、積極的にボールに向かっていけるようになることもあります。
サッカーの遠慮の克服方法は?
それでは、遠慮したサッカーのプレーを変えていく方法をご紹介します。
接触の恐怖を克服する
今の子は、生活の中で友達と体がぶつかる経験が少なくなってきています。学校でも子供同士の接触の事故を減らす為、体をぶつけ合うという経験をする機会は少なくなっていると思います。
接触に恐怖がある場合には、「気迫に負けず、押されても負けないぞ!」という強い気持ちを作ることが大切です。
気持ちづくりと、接触の恐怖を取り除くのに効果的なのが『おしくらまんじゅう』です。
体の接触になれる事、押された時にどうすれば倒れないかを感覚的に学ぶことができますので、自然とサッカーの時の接触も恐れなくなってきます。ぜひ、家での遊びに『おしくらまんじゅう』を取り入れてみてください。
ボールへの執着を見せたら褒める
子供は親に褒められることが大好きです。
「うちの子は嫌がるんです」とおっしゃるお母様がいらっしゃいますが、内心子供は喜んでいるものです。
「こうしなさい!」と口を酸っぱく教えるよりも、できた時にちょっとオーバーに褒める方が、子供は「これは良いことだからもっとやろう!」と学習します。
これを繰り返していくうちに、遠慮せずにボールに向かっていけるようになっていきます。
まとめ
親の目線から見ると遠慮がちで自分の力を発揮できない子供にヤキモキしてしまいますが、サッカーを続けていく中で子ども自身が「どうしていくべきなのか」と考えるようになってきます。
一人ひとりが全力を出して、始めてサッカーというスポーツが成り立ちます。
子どもは頭で考えるよりも、感覚で身に着けていくことの方が多いものです。
我が家の息子も、サッカーを始めた当初は「何でそこで動かないのー!!」と怒鳴りたくなるような、見事な遠慮っぷりでした。
でも、それではチームが勝てないという事を理解していくようで、
頭で考えた事がスムーズに行動に移せるようになるのは、10歳以降と言われています。10代の子供はまだまだ伸びる宝の原石です。
私たち親は、原石の輝きを温かく見守ってあげたいですね。